ユニバーサルデザインが叫ばれて久しい世の中ですが、誰もが使いやすいデザインが広がればいいなと思いつつ、なかなか浸透はしづらいと思います。産業革命以降でのデザインは、合理主義からの規格化を進めたこともあって、ターゲットを限定するというよりは「より広いターゲット層に対して受け入れやすいもの」を目指す傾向にあったように思います。
幼児から高齢者、障がい者までの「誰もが使いやすいもの」というのは、ある種の幻想のような気がしていて、一つのものをあらゆる人が使いやすいようにするよりは、各人にあわせて適宜使いやすさを調整していくという「共存」のほうが現実的ではないかと思います。
そんな共存のスタイルで面白いなと思ったのが、この視覚障がい者でも遊べるルービックキューブ「ブレイルキューブ(braillecube)」です。
引用元:Konstantin Datz
各ブロックに、色を示すシールの代わりに点字を印字するという目から鱗の解決策。これだけで視覚障がい者も遊べるルービックキューブになります。見た目もミニマルで美しい形状ですね。ニューヨーク近代美術館 MoMAにも展示されているようです。
現状ある商品に点字を印字するだけ。
ルービックキューブでいえば、現状の色付きルービックキューブに点字を印字するだけでも機能性は保てるのかもしれませんし、他にも点字を印字するだけでよくなる商品はまだまだあるように思います。そんな気づきを与えてくれる、素晴らしい試みだと思いました。

SaaS系企業のwebチームに所属しています。デザイナーとして広告代理店・フリーランスで3年、ディレクターとしてweb制作会社で14年の経験を経て現職。デザインで世の中をよくできたらいいな。 好き/デザイン・読書・ゲーム・麻雀・ビール・日本酒・バスケ・MMA/二児の父/英語勉強中/徳島出身/大阪在住
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